シベリア抑留 第二次世界大戦の終戦

戦争
おが太郎
おが太郎

シベリア抑留についてのお話です

音声はこちら↓↓↓

あらすじ

1945年8月9日ソ連が満州国、北朝鮮、南樺太、千島列島に進行してそこにいた日本人が
シベリア、モンゴルなどの2000か所近くの収容所に強制連行され、強制労働をさせられたというお話
おが太郎
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ちなみに「抑留」ではなく「拉致」が適切な言葉だと思うけど、
敗戦国ということもあり、「抑留」という言葉で濁している感じらしいです

日本は約57万5千人抑留され、5万5千人死亡(うち5万3千人はシベリアで死亡)厚生労働省発表
世界で見ると、外国人捕虜415万人
うちドイツは約239万人で、続いて日本、ハンガリー、ルーマニア、オーストリアの順に抑留された

時代背景

1945年5月8日 ドイツ降伏
1945年8月9日 長崎に原爆投下 ←同日にソ連の対日参戦
1945年8月15日 昭和天皇による終戦を伝えるラジオ放送(玉音放送)
1945年9月2日 ポツダム宣言の降伏文書に調印した日

ソ連が日本を攻めた来た理由

1941年 日ソ中立条約・・・お互い戦争を仕掛けない中立の立場をとる条約

ヤルタ会談1945年2/4~2/11
アメリカ、イギリス、ソ連の首脳が集まって会談
ヤルタ協定で互いの利害調整をする

ヤルタ会談で決まった日本を降伏に追い込む手段
①原爆投下
②ソ連の対日参戦
③日本本土進攻作戦・・・実行されず

日本を攻めることによるソ連の利益
①南樺太、千島列島をソ連に引き渡し(北緯50度線以北を「北樺太」)
②満州国の権益確保

ヤルタ会談でドイツ降伏後2か月または3か月の対日参戦の約束通り、ソ連が攻めてくることになる

なぜ抑留したのか

以下の理由で、人口減少による労働力を補うため
①ソ連は第二次世界大戦で最大の死者数を出した
 戦死者2600万人(全人口14、5%死亡)
②スターリンの独裁政権で逆らうものを容赦なく殺したか、収容所で強制労働で死亡させた
③スターリンの農業政策失敗により、多くの餓死者が出ていた

国が疲弊し労働不足を補うために外国人捕虜が使われた

どうやって連れてきたのか

ダモイ(ロシア語で帰国の意味)と騙され、
鉄道や船に乗せられて着いた場所がシベリアであった・・・

抑留時の様子

気温・環境

一年を通して夏の時期は短く大半が極寒の冬。
-20°~-50°以下になる所も多い

北緯60°マガンダにある収容所では囚人の墓場と呼ばれていた。
マガンダの奥地に金山があり、鉱山労働をさせられていた。
そこでの労働者は凍傷で足の指がないものがたくさんいた。

服は季節問わず夏服であった。
寝る場所も丸太小屋で隙間風が入ってくるようなところでシラミが流行っていた
劣悪な環境

食事

・黒パン一切れ
・えん麦の粥
それでは足りないので、排泄物を洗って煮てまた食べる者もいた
そのような状況だが、労働のノルマを達しないと食事も減らされる
⇒栄養失調により体がガリガリでお腹が少し出っ張っる体型になる
何とか生きるために昆虫や草などあるものは全部食べる

長まろ
長まろ

なんか凄まじくてかわいそうとしか言えないなぁ・・・

仕事

・森林伐採
・鉄道建設
・鉱山採掘
・建造物建設
土が凍っている中土をひたすら掘る
石山で石を削って切り出す
シベリア抑留民が造った有名な建物・・・ナヴォイ劇場(ウズベキスタン)

死者

過酷な環境のため隣で会話していた人が突然死ぬこともザラにあった
脱走した人は射殺、うまく逃げられてもその後凍死してしまう

土が凍っていたので、死体は収容所の裏手に積み上げていた
30メートルほどに渡り死体が並べられていた

長まろ
長まろ

地獄絵図だね・・・

抑留からの帰国

抑留期間は長い人で10年
短い人でも数年後には帰国することができた

おが太郎
おが太郎

国際社会からの非難が強くて徐々に帰国させていたんだよね

帰国後の人々は・・・
・就職差別に遭うこととなる:共産主義思想に染まっている可能性があったため
・ソ連に残って共産主義の勉強をしたい人もいた
・東京都代々木の共産党本部へ入党

共通して、シベリア抑留の出来事をあまり話そうとしなかった
⇒まだ抑留されている仲間に不利になってしまうことを恐れたため

まとめ

おが太郎
おが太郎

ある抑留被害者遺族の言葉です

戦争した国全て、人道に恥じないことをやってきたと胸を張って言える国など一つもないと思う。
ソ連の責任を問うというよりは、戦争そのものがあらゆる罪を犯し、悲劇を巻き起こす
また同じような道をこれからも歩もうとしているような人たちに対して、本当にあった事実を
伝えるのは非常に大切なことだと思います。
おが太郎
おが太郎

大人の近代史も聴いていただいている方に何か伝えていけるような放送を目指してます!

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