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アナタハン島とは
サイパン島の北100kmほどにある小さな島
縦3km、横9km程度の島で、歩いても半日程度で1周できる
南国の島ってイメージですね
時代背景
1945年くらい~1951年まで
アナタハン島事件は戦後に起きたと言われています
ただ、事件のキーマンである女性は戦前から移り住んでいます
事件の概要
経緯
某企業の社員の妻「比嘉和子」とその上司「菊一郎」の2名でアナタハン島に移住
※比嘉和子は結婚していたが、旦那がサイパン島で働いており、
近くのアナタハン島での業務の手伝いに移り住むことになった
当時は原住民も住んでいた(のちに終戦とともにアメリカ軍と一緒に引き上げる)
日本人は2名のみだった
その後、比嘉さんと菊一郎さんは結婚する
あれ、結婚してたんじゃ?
サイパンは玉砕の島ともなっていたので、当時旦那は死んだと思っていたんですね。
なので最も身近にいる二人がくっつくのもまた自然ではありました。
そこに日本海軍の漂流者が30名程度漂着した
30人の男性の中に女性が1人という状況が生まれます
事件の臭いしかしないね
比嘉さんは20前半の若い女性で、漂着してきた軍人も皆若者だったらしい・・・
ただ当初は特に何も起こらず、皆生きるので精いっぱいだった
欲求の優先順位
「満たされるべきものが満たされないと次の欲求が沸かない」
今回の場合、食べる物に事欠く状況であったので、
性欲は置き去りにされていた・・・
しかし、原住民が栽培していたタロイモや
島でヤシガニ、コウモリなどを狩猟採取できるようになる
⇒食欲が満たされるようになる
まだこの段階でもギリギリ秩序は保てていたようです。
事件の引き金
ある日アメリカ軍の飛行機の残骸をみつける
⇒戦時下で墜落したと思われる
そこで拳銃が見つかる
⇒壊れていたが直す者が現れ、直した2名が拳銃を持つこととなる
この拳銃がパワーバランスを崩しました
その2名は当初から気に入らなかった仲間を事故に見せかけ殺害
また、拳銃をチラつかせ残りのメンバーを思うように動かすようになる
⇒性欲の対象として比嘉さんも襲われるようになる
事件の終焉
その後拳銃は所持者を殺したり、殺されたりで渡り歩くこととなる
10人程度が亡くなった段階で殺意の対象が比嘉さんに向き始める
かなり理不尽な話ですが、極限状態でもあり、争いの火種になっているのは女性である比嘉さんという結論に達するものが少なからずいたようです
比嘉さんも身の危険を感じたため
島の近くまで来ていたアメリカ軍に保護してもらうこととなる
事件の後
生き残っていた男性たちもみな日本に帰国することとなる
ただ多くのものが島での出来事を語らず
証言は比嘉さんからのものが多く残っている
比嘉さんは映画に出演したり、アナタハン島の出来事を飯のタネにするなど
逞しい活躍を見せるが、若くして病気で亡くなることになる
この事件は何といっても人間の醜さが濃縮されているような気がします
力を持つと人間ロクなことはしないね。
戦争はいつも弱い人が犠牲になるよね。
女性とか子供とか・・・
戦争は弱いものが強いものに搾取される
島内で起きた事件も規模は小さいけどこの構図だからね