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芥川龍之介について
芥川 龍之介(あくたがわ りゅうのすけ、1892年〈明治25年〉3月1日 – 1927年〈昭和2年〉7月24日)は、日本の小説家。号は澄江堂主人(ちょうこうどうしゅじん)、俳号は我鬼(がき)。東京出身。『鼻』、『羅生門』、『地獄変』、『歯車』などで知られる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%A5%E5%B7%9D%E9%BE%8D%E4%B9%8B%E4%BB%8B
今回のテーマの羅生門は短編ではあるものの、教科書に載ってたりするくらい有名な作品です。
有名な小説だから名前くらいは知ってるな!
あらすじ
原作は『今昔物語』に載っています
主人公は「下人」と呼ばれる男
その下人は仕えていた主人にクビにされてしまい
職を失い家も失った状態で物語はスタートする
下人は心で盗人になることを思い浮かべるも
そんな度胸はなくまごまごしていた
当時の京都は地震や飢饉など天災が続いていた
羅生門には多くの死体が放置されたままになっていた
下人は羅生門で夜を明かすために門の上に登っていった
楼の中に入るといくつもの死体が転がっていた
そこで背の低い痩せた老婆が松明の明かりを頼りにしながら
女の死体から髪の毛を抜いていた
この時点で大分ホラーですよね・・・
下人は死体から髪を抜く老婆を見て激しい嫌悪感に襲われる
そして老婆を成敗しようと太刀を抜いて詰め寄る
老婆は女の死体から抜いた髪を売ろうとしていた
その髪を抜かれていた死体の女も生前は悪いことをして儲けていたらしく
老婆は生きるためには仕方ないことだと語る
それを聞いた下人は勇気が湧いてくる
下人自身も生きるためには仕方ないと言って
そして老婆の着ているものから全て奪い去っていった
羅生門の解説
下人の心理の移り変わりがとてもポイントとなります
・下人は解雇され途方に暮れていた
・そんな中で死体から髪を抜いている老婆を見つけ正義心が沸き上がる
・老婆が生きるためにやっていたことを知り侮蔑と憎悪の感情が沸く
・その老婆に対しては何をやってもいいだろうという悪の心が生まれる
・盗人になる勇気が湧き、盗みを実行する
芥川龍之介は「生きるための悪」を描いていると言われている
芥川は人間のエゴイズムをこの作品で描いています。
短いながらも人の持つ「エゴ」がふんだんに盛り込まれている作品となっています。
この作品を読んで様々な感想を持つかと思いますが、私は「こうはなりたくないな」と心から思ってしまいました・・・
ちなみに国立国会図書館デジタルコレクションで無料で読めてしまいます(笑)
少し読みづらいけどぜひ!