「薩英戦争」明治維新への転換点

幕末

音声はこちら↓↓↓

長まろ
長まろ

薩英戦争は1863年8/15~8/17の3日間で起こった
薩摩藩対イギリスの戦争です。
ではなぜ起きてしまったのか?

時代背景

幕藩体制

当時の藩は1つの国のようなもので、幕府がそれを束ねている

薩摩藩は72万石の大名であった
実際は50万石にも満たないため財政はひっ迫していた
奄美諸島や琉球貿易を通して藩は利益を上げていた

長まろ
長まろ

ちなみに1万石は1万人分の米が採れるという意味です

鎖国

海外渡航、外国人受け入れ、貿易の禁止
キリスト教の流入をブロックするために鎖国
実際は完全な鎖国ではなく、幕府公認でオランダとは交流

長まろ
長まろ

日本でキリスト教を絶対に布教しないこと、ヨーロッパの情報を教えることが交易の条件でした

その他の国も日本に近づくことはあったが
異国船打ち払い令により大砲で攻撃されたり
穏便に済ますために水や食料渡して去ってもらう

開国

1853年 黒船来航
アメリカのペリー率いる黒船が江戸湾に侵入する

長まろ
長まろ

これは大砲を打ってきても構わないという姿勢なわけです。
何故なら完全アウェーでも勝てる自信があるからですね!

尻込みした江戸幕府はしぶしぶ貿易を開始
それによって他の国ともなし崩し的に交流が開始する

長まろ
長まろ

日米修好通商条約は「ヨコハナニ(横浜神戸箱館長崎新潟)」で覚えましたね!

おが太郎
おが太郎

そんな語呂あるんだ(笑)

当時の天皇である孝明天皇は日本が侵略されると思ったため開国に反対
天皇に実権はないが国民の信頼は厚く外国人排除派が勢いづくこととなる
これにより尊王攘夷運動が激しさを増すことに・・・

薩英戦争のきっかけ

薩摩藩のトップ島津久光は「幕府は朝廷と仲良くするべき」という考えを持っていた

鹿児島から江戸へ向かい幕府と話し合うことにした
幕府側も島津の案を支持することになり
京都に治安維持部隊を派兵することを決定した
島津は天皇にそのことを伝えるため京都へ向かう
道中である横浜で事件が起きる

生麦事件・・・1862年9月14日

長まろ
長まろ

当時の横浜は政府公認の貿易港であり、外国人が多く住んでいました。

生麦村で4人のイギリス人が馬に乗って道の真ん中を通っていた
そこに島津氏の大名行列と遭遇する

長まろ
長まろ

皆さんご存じの通り大名行列が来たら横にどくのがマナーです

おが太郎
おが太郎

さも当然のように言うな(笑)

しかしイギリス人4人は避けることをしなかった
大名行列付き添いの武士たちは馬を降りろと言うがイギリス人は無視
むしろ大名行列に割行ってきた
そのため切り捨て御免となる(4人中1人死亡、2人大けが)

1958年に結ばれていた「日英修好通商条約」で治外法権が認められていた
イギリスとしては日本の責任なので以下の事項を要求
要求を飲まなければ攻撃すると脅した
・幕府に対して賠償金10万ポンド、
・薩摩藩に対して賠償金2万5000ポンド(妻子養育料)と犯人の引き渡し
・イギリス軍人立会のもとで処刑すること

長まろ
長まろ

これはイギリス側が日本のルールを破ったのだから賠償金を払うのはおかしいと多くの声が上がります。しかし結局のところ幕府は事件から9か月後に賠償金を払います。

薩英戦争を経て

イギリスは薩摩藩へ武力をチラつかせ交渉へ向かった

長まろ
長まろ

脅せば屈するだろうとナメてたんですね

しかし交渉は決裂したため薩摩藩の蒸気船3隻を拿捕、攻撃し戦争となる
陸からの大砲、悪天候でイギリス艦艇はダメージ

■被害状況
薩摩側 死者24名、イギリス側63名
薩摩の市街地の10分の1が焼けてしまう
イギリスは艦船7隻中3隻がボロボロになってしまう

長まろ
長まろ

イギリスからしたら思っていたよりも日本は強かった
薩摩藩からしてもイギリスの強さを思い知ったんですね

余談ですが大砲の弾1つ比べても、イギリスのはより飛距離が出る先がとがった円錐形の弾で
日本のは丸い本当の「玉」でした。
技術力からして全く違うことに気づいたんですね。

両者ともに仲良くした方が得だと感じた
薩摩側はイギリスを味方にすることで藩の力を強めたい
イギリスは幕府と貿易しようとしても話にならないため、薩摩と直接やり取りしたい
双方の考えがマッチングした

イギリスは薩摩藩の軍艦購入支援をしたり、留学生の受け入れを行った
留学生は先進国イギリスを見て、広い外交や貿易を推奨していくことになる

薩摩藩は公武合体が藩策だったが、内部には攘夷思想も多かった
だが薩英戦争により攘夷が厳しいことを痛感し、
公武合体も難しいことから倒幕へと傾いていく

おが太郎
おが太郎

歴史は色んなとこから繋がっていくね!

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