ヒグマが人間を襲うことは珍しいことではないですが、
そんなヒグマによる日本史上最悪の事件をテーマにしました
音声はこちら↓↓↓
はじめに
テーマ選択の経緯
私は漫画『ゴールデンカムイ』が好きで、その漫画ではアイヌ民族とヒグマが密接に関係していてたので、今回取り上げてみました!
ゴールデンカムイ前にも言ってたよね!
ヒグマの体長
クマ科の哺乳類でクマ科では最大の体長
日本では北海道に生息する(かつては本州にもいた)
体長2m~2.8m、体重300kg~大きいものだと500kg以上の個体もいる
時速60キロで走れる
三毛別ヒグマ事件の概要
1915年(大正4年)12月9日~14日に渡って起こった
被害の全容・・・開拓民7人が殺害され、3名が重傷を負った
日本史上最悪の熊害と評される事件
事件の起こった場所↓↓↓(北海道の留萌の近く)
事件の経緯
12月9日
開拓民一家で当時6歳だった子供が遺体で見つかった
遺体の損傷や形跡などからヒグマに襲われたとみられた
旦那は外出していたため助かった
しかし、奥さんの姿が見えない
窓枠に奥さんのものと思われる頭髪が張付いていたため、
奥さんもヒグマに襲われたとみられた
この日はもう日が暮れてしまってクマの追跡はできませんでした
12月10日
行方不明の奥さんの捜索を開始したら近い場所でヒグマと遭遇
発砲をしたためクマは逃走する
付近を捜索すると奥さんの遺体を発見する
遺体って言っても頭の一部と足しか残っていなかったみたい・・・
・・・・(怖っ)
その夜、子供と奥さんの通夜を行っていたところ
襲ったとみられるヒグマが乱入する
棺桶に入った遺体はひっくり返されて散乱する
男性が猟銃を発砲し、驚いたクマは逃走したため
ここでは被害は起きなかった
ヒグマの習性 自分の獲物は必ず取り返しにくる 奥さんの遺体⇒ヒグマが持ち帰っていた⇒ヒグマの所有物となっていた
たまにニュースとかでもカバンをヒグマに取られたから取り返しに行ったら襲われたみたいなこと聞きますよね
逃走したヒグマは大体20分後に500m離れた別の民家に現れる
旦那、奥さん、子供が5人いた
また、家族とは別に滞在していた人が4名いた
滞在者のうち1名は妊婦
合計で11名(プラス胎児1名)がいたことになります
ほとんどが幼い子供だったこともあり、ヒグマの格好の餌食になる
ここでは妊婦を含む4名が死亡(プラス胎児1名も後に死亡)、と3名が重傷を負う
何とか逃げ延びたり、失神して倒れていたが運よく襲われず助かるものもいた
事件現場は阿鼻叫喚となっていた
襲われた妊婦は「腹破らんでくれ!」「のど喰って殺して!」と叫んでいたそうです・・・
結局妊婦もお腹の胎児も死んでしまいます。
凄惨すぎるな・・・
クマは小型の自動車くらいの大きさで、スピードも時速60kmで走れるため、
突進されるだけで人は死んでしまいます。
狭い民家の中でそんなクマが暴れまわったらとんでもないことになりますね・・・
12月12日
被害が大きくなっていたため、警察が動くことになる
ヒグマの習性を利用して、2件目の事件の遺体を餌におびき寄せようとするが、
クマが勘付いたのか家の中には入らずに失敗に終わる
その後1件目の家に再び襲いに行くもそこで仕留めることはできず逃してしまう
12月13日
陸軍からも応援部隊が到着(将兵30名)
住民が非難し無人になっていた家屋に浸入したのを目撃するが
駆除するには至らずに逃してしまう
12月14日
漁師でヒグマ狩りの名人と呼ばれた山本平吉により遂にヒグマが仕留められる
山本は捜索隊とは別行動をとりヒグマに接近
背後から2発撃ち、1発が頭部に命中しヒグマを絶命させた
遂にヒグマを仕留められたんだね!良かったね!
ヒグマ事件のその後
仕留めたヒグマの大きさ・重さを調べたところ
体長2.7m
体重340kg
体に比べて頭の大きな個体だったとのこと
ヒグマの胃袋からは被害者と思われる人肉や衣類などが見つかる
この事件は凄惨な事件ですが、その後のヒグマは解体され肉は食われ、
毛皮は売られてしまったそうな・・・
結局のところ人間の方が怖いよねってお話です。
おまけ~ヒグマの習性
①死んだふりは絶対ダメ! よく言われていた「死んだふり作戦」ですが、これは無意味です 死んでるか確認するために結局爪で切り裂かれたりしてしまいます
昔はよくクマに遭ったら「死んだふり」って言われてたよな・・・
②取られたら取り返してはダメ! 上述の通り、ヒグマは執着心が強く、自らの所有物を必ず取り返そうとします。 カバンなど取られてしまったら命を取られるよりはマシ!と割り切った方が無難です。
命あってのカバンですもんね
③背を向けたらダメ! 逃げるものを追う習性があります。背中を向けたら襲われると思った方がいいです。
そんなこと言われたってクマに出会ったら逃げるわ(笑)
そう言えば漫画『ザ・ファブル』のクロちゃんもダメってわかってるのに思いっきり死んだふりしてたな(笑)
いざって時に合理的な行動ってなかなか難しいですよね~
余談ですが、漫画ザ・ファブルでも描写ありましたが、
クマはたき火程度の火では恐れることはないそうです。
クマに出遭わないようにすることが一番の対策だと思います
キムンカムイ(少年マガジンコミックス)
2000年くらいにマガジンで連載されていたクマに襲われるお話
キムンカムイとはキムン=山、カムイ=神で
アイヌではヒグマを神として崇めていたことからそう呼ばれていたそうです